白棚線
JRバス(元国鉄)白棚線の専用区間が6月いっぱいで一部廃止になるとのことで、ちょっと見てきました。
ニュースを知ったのは廃止の1週間くらい前でしたし、ものすごく興味深いことでもなかったのですが、偶々土曜日1日予定が空いたので、行くことにした次第です。
白棚線の名前は少し年季の入った鉄道ファンならみんな知っていると思います。戦前に買収されて鉄道省の路線になりましたが、終戦前に不要不急路線として線路を撤去。戦後の復活に際し、近代化のモデル線区としてレールバス(キハ10000、のちキハ01)とDD11を投入の予定が、直前になってよ予定変更になりバス路線として再起しました。軌道敷を舗装してバス専用とし、「高速自動車道」と称してやはり近代化の象徴的な宣伝をされていたようです。行き場を失ったレールバスは木原線で活用されたことも良く知られているかと思います。
磐城棚倉駅はもとは白棚鉄道の駅として開業し、後に水郡線が乗り入れたという形のようですが、今は鉄道として残っているのは水郡線のみです。
駅舎は少し離れた位置にあり、こ線橋で結ばれています。駅舎の土台がなんとなく低いホームにみえますが、これが白棚線の遺構?
駅前にバスの車両区(と言うのでしょうか)があります。日中でも1時間ヘッドで走っているので、水郡線より立派です。
ここに着いたのはちょうど正午ごろでしたが、水郡線は3時間ぐらい列車が来ない時間帯でした。
今回廃止になる専用道は三森 - 表郷庁舎前間です。画面真ん中の、斜めに入っていく道です。
標識はありますが、なければただの枝道にしか見えません。
今回「乗りバス」しようかなとも思ったのですが、想像してたよりずっと普通のバス路線だったのと、白河まで20キロ以上ある路線なので、ちょっとかったるく思い乗りませんでした(ヲタ失格)。
その代わり、専用道出口付近で「撮りバス」しました。
沿線の緑が美しいです。これが線路敷になってて、車両もキハだったらどんなに良いかとは、つい思っちゃいますね。
廃止の理由は設備の老朽化だそうです。設備と言っても舗装道路だけだと思いますが。
とはいえ、かつては「高速自動車道」でしたが、今や並行する国道289号線の方がずっと立派ですし、たいていの車は60キロ+で走っています。
専用道は歴史的使命を終えたのでしょう。
廃止される専用道の反対側、表郷庁舎前付近です。
バス停が移動しますという案内。ここの停留所の場合、すぐ目の前の国道沿いに移動するだけです。
新バス停標識は設置済み
国道沿いの方が人気は多い気がします。
専用道はもう一か所残っています。
時折記事を読んだりして、どんな感じなのか想像をしていたのですが、行ってみると思ったより普通というか、ただの田舎道と言うか。
東日本大震災でBRTに衣替えした気仙沼線等の大先輩にあたりますが、80年近くが過ぎるとなんというか、ふつうのバス路線になっている感じです。バス路線としては盛業中なのが何よりです。
今回偶然撮影できた、国鉄時代の看板。かつては高速自動車道として、未来をさきどりした存在だったのです。なにしろ周りの道は砂利道なのに、ここだけ舗装されていたのですから。
ウィキを見ると東名高速が開業した1969年に「高速」の看板を外したらしいです。
うちにもレールバスがあったなと思い、久しぶりに出してみました。
15年以上前のものかな。調子よく走りますが、運転してるとなんだかレーシングカーみたいで、そんなにおもしろくはないんですけど。
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