2014年3月 2日 (日)

通勤高速鉄道

BSの海外ニュースをぼやっと眺めていたら、韓国の首都圏広域高速鉄道(GTX)のことが話題になっていた。細かいところがわからないので大変恐縮だが、地下50mを走る大深度地下鉄で、最高速200km、平均100km/hでソウル郊外と中心部を30分程度で結ぶという。規格としては韓国版新幹線、TGV系の規格のようだ。

ネットで少し探してみたが、以前から企画され、色々と紆余曲折の末ようやく決定された事業のようだ。日本でいえば、つくばエクスプレスみたいなものか。関連した新聞記事もネットで見つけた。

曰く、「韓国にも学園都市があり、外国の大学誘致を進めているが、ソウルから遠く交通は不便であり、誘致に応じた海外の大学も少ない。日本では東京郊外60kmの地域に学園都市を造り、アクセスする高速鉄道を開業させた。この鉄道は都心と学園都市とを最高速160km,平均80kmで結び、体感的な距離感を低減させている。その成果はあがっている。研究者の数は増え、5人のノーベル賞受賞者を輩出するに至った。学園都市の成功の要は交通だ。」みたいな記事だった(TXの営業最高速は130km/hだと思うが)。
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アーカイブを探したけど、TXはこんな写真しかなかった

TXは都心と郊外を結ぶ鉄道としては最も新しく、規格や車両の設計もある程度自由にできたはずだ。実際、最高速などには好条件が生かされてはいるが、車両のデザインなどは、割と常識的なスタイルである。せっかくなんだから、全長25-27m位のコンチネンタル・スタイルとかで作ってくれれば良かったのになあ、と思うが、コストとか、色々あるのだろう。

韓国の新鉄道は工事費が1兆円近くになるそうだ。200km/h運転、大深度地下と、スペックは派手だが、事業としてはどうだろうか?運賃は相当高くつくんじゃないか。まあ、私がソウル郊外に住むことはなさそうなので、関係ないといわれればそれまでだが。

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しかし、日本の郊外私鉄ももう少しがんばってほしい気もする。既存鉄道は色々厳しいのだろうが、通勤鉄道はもっと高速化できないだろうか?直通運転が増え、運転区間が長くなると、乗り続けるのがつらくなる。ロングシートトイレなしで2時間という列車は、けっこうザラだ。ドア数も多いから、冬は寒いし。総合的には、接客設備は昔より落ちているかもしれない。
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今はやっていないみたいだが、スカイアクセスの開業時、160km/h!とでかでかと表示した広告を出していた。でもそれって、日本の在来線としては速いけど、海外の近郊電車は普通に出している速度だ。たぶん50年くらい前から。
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とはいえ、設備の向上は通勤ライナーとか、グリーン車などの形で少しずつはかられているだから、決して足踏み状態でもないのか。MSEの写真、大手町で撮影したのがどこかにあるはずだが、どうしても見つけられなかった。写真は小田原。
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そうか、高速通勤鉄道としては、この新幹線があったか。知人に宇都宮、高崎から利用している人が何人かいる。ゆったり座れてうらやましいですね、といったら、よくそう言われるけど、結構疲れます、終電が早いので、遅くなりそうなときはホテルです、という答えが返ってきた。

快適通勤は昔から夢見ているが、この国ではなかなか難しいようだ・・。

2013年12月 3日 (火)

メトロノース鉄道事故と、アメリカの鉄道

今年は海外での鉄道事故が本当に多い。まあ、国内でもJR北とか、いろいろ話題はあったが。
メトロノース鉄道はニューヨーク北部を走る通勤鉄道、と言っていいのかしら。ニュース映像を見て30年ほど前の映画、メリル・ストリープの「恋に落ちて」を思い出してしまった。あちらの通勤鉄道は優雅でいいな、と思ったものだ。ハドソン線ではないらしいが、子どもの頃読んだTMS(’75年9月号)で、バー・カー(Bar Car)を紹介していたことも思い出した。近鉄スナックカーみたいなものか。

今回の事故車はプッシュプルの客車らしい。写真を見ていると、内側ディスク、内側台枠の台車のようだ。東急7000系のパイオニア台車はディスクが外にあるが、これとも違うらしい。

今日は何となく、メトロノース鉄道から始まって、アメリカの電鉄つながりで、パシフィック電鉄辺りまでふらふらとウェブを検索してしまった。パシフィック電鉄というと、アニメとのハイブリッド映画「ロジャー・ラビット」を思い出すが、ウィキペディアによると、日本の京急とかの電鉄に大いに影響を与えた鉄道らしい。京急の赤塗装、名鉄のローマン書体、そして関東バスの塗装に至るまで、PEの影響だとしている。PEの電車や、ELを見ていると、戦前の京急や私鉄の電機を思い出して、懐かしい感じがする。戦前の電車用台車はほとんどアメリカ流だ。。TR23もそうだ。阪急(新京阪)100型など、とてもアメリカっぽい。

経営面でも東急や阪急の沿線分譲はPEの手法を参考にした、という。しかし、PE、またはアメリカの鉄道がその後あっという間に経営がたち行かなくなり、路線網もうたかたのごとく消えてしまったのに対し、最初の理念を継承し発展させたのは日本の大手私鉄ということになるそうだ。

というわけで、普段は興味のないアメリカの鉄道に、日本の電鉄のルーツを見いだしたといういう話。70年代のアメ車を見ると、なじみ深い同時期の日本車を思い出して懐かしく思えるのに似ている。フォード グラン・トリノとC130ローレルとかね。

だんだん事故と関係なくなってしまった。

2013年11月15日 (金)

JR東日本の海外戦略

日経新聞11月13日から

東日本旅客鉄道(JR東日本)は海外市場の開拓に向けて社内の体制を整える。2014年春をメドにロンドンに事務所を新設。海外に派遣する社員はこれまで 年100~200人だったが、車両メーカーなどへの出向や研修を増やして同600人規模にする。海外展開を成長戦略の柱の一つに据えており、鉄道プロジェ クトの情報収集やグローバルに通用する人材育成に取り組む。(後略)

バンコクの新路線の運営全般を、先日受注した。このほかハノイの都市鉄道について、東京メトロが協力するらしい。
昨年の日経記事では、東急が不動産、都市開発で海外事業展開を開始済み、京王も戦略室を発足した、と言う記事を読んだ。
日本の都市鉄道は世界に誇りうるものだし、都市開発、流通、エンターテイメントまで包括した、大手民鉄という事業モデルは、総合商社と並んで日本ならではの形態だ。国内の市場が先細りと見られている今、海外進出は日本の鉄道にとって、重要な事業となりつつある。

ところで、なんで私が鉄道の海外進出に興味があるのかというと、将来日本経済が廃れても、外国に日本式の鉄道が生きていれば趣味が続けられそうだから。ベトナムなんか、日本の田舎の風景と似通ったところがあって、うまくするとよき時代の日本の鉄道風景を醸し出してくれるかも・・・。
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2013年11月 8日 (金)

オークションでミニトリックスBR89(T3)を買った

生まれて初めて、オークションで落札してしまった。それも、国内のヤフオクではなく、Sekaimon(eBay)でだ。セカイモンは、海外のeBayの購入代行をしてくれるサービス。今回はドイツで出品されたものを購入した。

日本語、日本円で海外のオークションを利用できるのが売り。ドイツ語がわからなくてもドイツからのオークションを使えるのはよい。もっとも、出品者のコメントは自動翻訳で、かなり読みづらい。独⇒英語ならまあまあ。自動翻訳も、技術が進めば実用的になってくるのだろうが、その前に日本語そのものが乱れてきたりしないかと、心配になる。
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ミニトリックスやアーノルトなどの古い模型は、国内では入手が難しい。探してみると、さすがにドイツには色々と出品がある。偶々終了間近のものに応札したら、あっさり落札できた。
到着まで1週間ぐらいかかった。かなり早かったほうだろう。
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こんな風に入っている。梱包はまあ、丁寧な方だろう。
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これが中身。笑っちゃうぐらい小さいですね。
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美品だ。
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手持ちの同じ製品(右)と。比べてみて、手持ち品がこれほどボロボロだったと言うことに初めて気がついた。
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手持ち品も新品購入ではない。’76年秋、雑誌「とれいん」の交換欄でみつけ、連絡して購入した。名古屋の高校生の方だった。
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両者の違いはほとんどない。唯一、第一動輪下の動輪押さえにバルジらしきものが見られるのがちがう。また、ヘッドライトに銀色の色差しがない。
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手持ち品。レコードプレーヤぐらいの、ミニミニレイアウトで運転中、席を外していたら石を噛んで止まってしまい、モーターを焼いてしまった。考えて見ると、不動状態になって30年近くたっている。
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フライッシュマンの2軸客車を牽かせてみる。恐ろしく長いホイールベースを持つ客車だ。ギアに注油し、車輪を軽く拭いて整備する。かなり固い感じの音がするが、ちゃんと走る。
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暖機にはかなり時間がかかり、またその効果もある。スピードのコントロール範囲は狭く、かなり電圧をかけないと動かない。最高速は200km/hぐらい出そうだ。
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こういう、シンプルで丈夫な小型車が好きなのだ。
レイアウトで運転すると、非日常的な感覚が楽しめる。4扉通勤車の模型も悪くないが、これはこれで私の模型ライフの原点だ。
ただ、さすがに今の模型に慣れていると、機能的に古さを感じることは否めない。暖機に時間がかかり、スローがなかなか効かない(効かないわけではない)。
実は、もう1台、89型(メルクリンの基本セットなどでおなじみのタイプ)を応札したが、終了直前に倍以上の価格で応札されて敗退。くやしくて、別の出品に手を出しかけたが、やめにした。その後で本製品が到着し、運転の難しさを実感したからだ。

2013年10月26日 (土)

アジアの都市鉄道

オフィスで調べ物をしていたら、台北MTRという言葉に引っかかって、ついあちこち脱線してしまった

海外の鉄道、人気はどれほどのものなのだろうか?

大体鉄道ファンというのは国粋主義者が多数を占め、開国佐幕派は少数だ。まあ、ネットを見ていると、今は海外鉄道ファンも多いのかな。
乗りつぶしなんてのは、日本だとまあ何とかなるが、これが中国(大陸)だったりするとキリがない。大体、命がいくつあっても足りないかも知れない。

日本の大都市ではJR、私鉄、地下鉄が入り交じり、複雑な乗り入れ運転を行っている。こんな国は世界中どこにもない。東京の地下鉄利用者は世界一らしい。ただ、路線延長は昔から世界一じゃなかったし、ここでも北京、上海の路線がどんどん増えていて、世界一、二位になっているらしい。信じられん。北京なんて、ちょぼちょぼしか走ってないと思ってたのに。

私たちの世代(自分だけか)の弱点というか、わりとアジアの情報には弱いのだが、この10年位、知らないうちにアジアの大都市の鉄道はどんどん発展してきている。クアラルンプール、バンコク、ジャカルタ、台北。昔はバイクか自転車かバスしかなかったが、大量輸送機関としての鉄道が見直され、次々と建設が進んでいるようだ。

私だけかも知れないけど、都市鉄道のない街にはあまり興味が持てない。旅行者にとって路線バスは、何となくこわいからね。日本でもそうか。

台湾の鉄道は日本に近いものがあって、親しみやすい。台鉄はわりと日本風だが、地下鉄は大型、台形断面の国際風?だ(川重で作ってるらしいが)。香港も似たような形だが、あれはもとはイギリス風なんだろうか?

このほか、韓国、特にソウルの都市鉄道は日本に近い。ただ、日本であまりにも見慣れた、20m、4扉箱形の電車は、インドネシアにしかないようだ。あれは貴重だな。見に行きたいけど、治安は大丈夫なんだろうか?

アジアとヨーロッパでは人口密度がちがう。欧米の通勤はずいぶんと優雅だな、と思っていたが、アジアの鉄道でもすし詰め、ということはなさそうな気がする。日本の鉄道は、今風に言うとガラパゴスなのかな?トヨタや日産の車は世界中どこでもいるが、もっと日本風の電車も普及して欲しいものだと思う。

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などといいながら、私は香港ぐらいしか行ったことがないな。空港鉄道は良かったけど、写真は撮っていない。トラムは面白かった。
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こんなのが日本にあったら、人気が出る、かな?地震には弱そうだ。
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地下鉄で撮った写真はこれだけメトロ南北線です、と言っても通用するか・・。

2013年1月15日 (火)

ロンドン地下鉄150年

15日のニュースでは、ロンドンの地下鉄150周年を記念して、蒸気機関車が復活した、という話題をあちこちで取り上げていた。

地下鉄が蒸機運転というのはすごいが、それを復活するというのも余計すごい。日本では1000型(初代)を、上野ー浅草で復活運転することすらできないだろう。

テレビでは、老朽化する施設を更新するため、毎年運賃を値上げし、反対運動が起きている、とも報じている。都心の片道切符が4.5ポンド(650円)というのも驚いた。UK板パスモである、オイスターカードだと2.8ポンドになるらしいが、それでも350円ぐらいだ。東京は恵まれている、かな。
利用者は増加傾向で、施設更新に合わせて新規路線の建設も進めているらしい。東京も、まだ打ち止めにしないで、新路線を作る余地はあるんじゃないかな。

UKも大昔に行ったけど、いつか鉄道目的で行ってみたいものだ。

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