前回ライトレール訪問を先に書いたので中断しましたが、お盆の頃行った福島地方探訪の続きです。
初日は福島交通を見て、翌日はまず奥羽本線の庭坂に向かいました。
庭坂といえば庭坂機関区、板谷峠と4110とか、E10とか色々浮かんできます。
しかしながら、今庭坂駅は無人駅であり、一定の広さの駅構内は残っているとはいえ、過去の様子をうかがうものはありません。
実は全く無くもないのです。庭坂と言えばレンガ造りのランプ庫が有名なのだそうです。
画面オク右側の白い住宅地辺りにちらっと赤いのが見えてますが、どうもそれらしい。事前調べができてなくて、見そびれました。
駅構内には保線車両用の留置施設があります。機関区は画面左側に展開していたようですが、現在は住宅地となっています。
ここには福島県の運転免許センターがあるそうで、それなりに利用者がいるようです。福島から庭坂までの区間列車もありますが、米沢に行く列車は1日6本だけです。
私は結構朝早い時間(7時台)に現地に着いていたので、普通列車もそこそこ見られました。
日中このダイヤは、利用者にはかなり厳しいですね。
当然標準軌なわけですが、和風ローカル線的な風景で軌間が1435mmというのは、考えてみると不思議な感じがしないでもありません。
もちろん京急や近鉄の山の方なんかは似たような草生した線路はあるとは思いますが。
219系5000番台です。
狭軌の同系列は引退してしまいましたが、こちらは台車が新製でマッチングも悪くなかったためか、今でも元気に活躍しています。
新在直通というのは日本以外(=在来線とゲージの違いがない)ではふつうにあるようですが、日本だと諸条件が整わないと難しいのですかね。西九州新幹線とか、なんでああややこしいことになるのか、私はあまり関心がないのでよくわからないのですが。
庭坂を後にして、国道115号に出て山越えをします。
峠を越えて坂を下っていくと、聞き慣れた地名が目に入ってきます。
国道をそれてすぐのところに駅舎らしきものが。
駅の前は更地になっています。
昔の記事に載っている構内配線図を見ると、構内東側には小川が流れているようですが、そのようなものはありません。また構内があったと思しき所は緩い斜面で住宅が散在しています。
手許にある「レイアウトモデリング」「軽便探訪」ともに路線略図を載せていますが、おそらく国道は移設の上拡幅したものと思われます。。
ウェブを見ていると、軽便の存在は一時期は忘れされれていたものが、近年駅跡のモニュメント設立など見直しの動きが起きているようです。
この建物、窓越しに見ると何やらレイアウトのようなものが置いてありました。イベントか何かが時折開かれているのかもしれません。
再び車に乗り南下します。
115号線はところどころ新道と旧道に分かれているようで、旧道を丁寧に見ていけば駅跡の表示が見られそうです。木地小屋の地名を見たので、少し探してみたのですが、すぐには見つけられないようでした。とりあえず川桁まで行ってしまうことにしました。
JR川桁駅です。何の変哲もない無人駅ですが、駅前広場は広々としており、ここが沼尻の構内だったのでしょう。
けっこう立派な記念碑が建っています。
この辺かなと思って撮ったのですが、実は駅跡はこの反対側に広がっていたようです。
そこはいま、JRの資材置き場などに使われています。
JRの貨物側線はいちおう押さえておきましたが、画面左上の辺りが構内ということですかね。。
画面右上辺りです。立ち入りができないようになっています。
磐越西線を走る車両はどれもモダンな車両です。
回送されるE120気動車。
国鉄色ラッピングだそうですが、やけに中途半端ですね。。
普通列車は東北地方ではおなじみのE721系。
サービス的には仙台近郊とそん色がないですね。
さて、川桁を後にして次は沼尻鉄道の車両が保存されている、猪苗代湖畔の施設にやってきました。
機関車と客車2両が保存されています。
子供向けの体験施設なので、車内に入ることもできます。
この塗装は本来のものではないらしいです。
車輪が小さいので、軸箱が相対的に大きく見えますね。
沼尻の車両を実見するのは初めてですが、なにしろ雑誌に実物、模型の写真が繰り返し出てきたのですっかり既視感ができてしまいました。
製品もたくさん出ていて、高くはないのですが数は少なく、それなりにマニアの方が扱っているので、一介の道楽者としてはちょっと敷居の高さを感じます。
素人がEF58を買うこととはちょっと違う重さを感じるんですよね。。
ここにも移設された駅舎が保存されています。
といっても沼尻鉄道とは関係なくて、国鉄の翁島駅駅舎です。
保存というよりも建物を利用して、休憩所に活用しているという感じでした。
猪苗代湖、五色沼も見たかったのですが時間の都合で省略し、今回最後の目的地に向かいました。
国鉄時代に廃止になった日中線の熱塩駅です。
今は記念館になっています。
きれいに整備されています。
映画撮影などに活用できそうですね。
現役時代に訪れることはできませんでした。
40年ほど前ですと、日中走らない日中線とかいって、ある程度知名度はありましたね。
記念施設として、内部をみられるようになっていますが、管理者の人はいません。
きちんと管理はされているようです。
私が訪れたときは数人の人が入れ替わり車で訪れていました。
キ100とオハフ61が保存されています。
保存状態は良好。
キ287です。
わりと面白い顔してます。
今でも私鉄で現役なのですから、すごいですよね。
客車越しに車内が見えます。
おなじみTR11。
窓が開いています。どなたかが管理しているのですかね。
私が旧型客車に乗ることができたのは1970年代後半~80年代初頭ですが、その頃60系は既にあまり見られなくなっていた気がします。
通勤電車でも普通に見られたのですが、今は全く姿を消しましたね。
35系よりはシートピッチが狭いのですが、あまりそういう感じはしないですね。
とても静かなところです。
ターンテーブルの跡があるそうなのでその辺を歩いたのですが、見つけられず。
これもウェブでは結構被写体になっています。
今でも線路跡はかなり追うことができるそうですが、なにしろヘタレなのでそこまでしなかったです。
さいごに喜多方にもどり、ら~めんを食べました。
電化されていますが、電車は来ないそうですね。
というわけで廃線跡を3路線(福島軌道線は5路線と数えるのかもしれない)、保存された旧駅舎を3つ、旧機関区を1か所、訪ねてみました。
ろくに調べずに行ったので取りこぼしが多く、雰囲気味わっただけですが、それなりに楽しめました。
営業路線もさることながら、駅構内の側線や施設も今はずいぶん寂しくなってるんですねえ。
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