でんしゃがはしる
ここのところ多忙で、なかなか更新ができなくなってしまった。
先月買ったリバティも、開封すらしていない。。。
それで、この絵本(山本忠敬作、絵 福音館書店2016年再版)です。
5年前、丸善の児童書コーナーで見かけて手に取ったことはあったのですが、その時は買わずにいました。
ただ、再版されたものももう書店では入手できなくなっており、いちおうあの時代を生きたものの記念にと手を出しました。。
初版は1978年6月です。
山手線を一周させて、そこで出会う電車たちを描いた絵本です。
ぱっと目を引く表紙は、編成番号や運行番号がどうもただものではない、という雰囲気です。
友人によるとおそらくこれは、場所は大崎電留線、時代は1977年ごろではないか、という推測です。
編成札緑が品川区、赤が池袋区かな。
電車は外回りで、品川を出発して京急600(もちろん初代)と交差し、大崎でEF15の貨物列車とすれ違う。
五反田では池上線、次いで目黒で目蒲線3000系を横にして走ります。
渋谷では東横線8514の桜木町行き、7015の急行渋谷行きの下をとおります。
代々木では101系三鷹行きが走っていて、横を見ると小田急3100系「はこね」が新宿駅に進入しようとしている(なぜか右側の線路を)。
上の写真は新宿駅ですが、これは見開きになっていて、右側にも電車がならんでいます。5番線に165系「内房」4番線は特快東京行きの103系一次改良型、3番線はスカ色115系で方向幕に「甲府」その右は113系「急行」1番線はちゅうおうせん189けい とっきゅう「あずさ」です。
これまでの記述でわかるように、この本、けっこうリアルな描写でありながら、すこしだけ、突っ込みたくなるところもそこここに見られます。
巻末には福音館編集部から「この絵本がノンフィクション仕立てであることから、電車に関する絵やキャプションなどの誤りについても多くのご指摘をいただく結果となってしまい、・・」これまで再刊できずにいた、と書かれています。
あとは本を見ていただくしかありませんが、いまどきのアマチュアさんがリアルに描いた絵よりも、こちらのほうが楽しさや、作者の意図が伝わってきて、細かいところなど別に良くなってしまいます。
とはいえ、著作権のこともありますから、あまりたくさん写真を掲げるわけにはいきませんね。
ちなみに、上の新宿駅の写真右側に見えるのは西武新宿「ぺぺ(プリンスホテル)」ですね。当時できたばかりです。
このあと、高田馬場ではこれまた新鋭の西武2000系と701系、目白の先ではレッドアロー5000系と交差します。
池袋には隣に赤羽線(方向幕は「赤羽ー池袋」)、隣に東武8000系(「池袋ー川越市」なぜか急行)が。
大塚では都電7000新旧(新のほうは最新鋭)と交差。
日暮里に着くとスカイブルーの103系や485系「ひばり」と並走。上を京成AE(色は茶とクリーム)、画面隅にちらっと見える「けいせいせん でんしゃ」はオレンジとクリームのツートンですが、グロベン、片開き高窓なのでたぶん新京成800とおもわれ。
上野がちかづくとますます賑やかに。
じょうえつせん 153系 きゅうこう でんしゃ は、なんとなく、非冷房のようなきもします。
この後東京駅や品川客車区辺りは更ににぎやかです。
お子様むけなのですから、細かいことはきにしない・・んじゃなくて、お子様ほど非寛容ですからね。。
お子様のまま大きくなられた、おっきなおたくのお友達も、色々いいたいことがおありだったのでしょう。
それでも、この本がとても楽しい思い出だという、お子様は多かったらしいです。
そして今、この本を眺めると、あの頃の様子がりあるに浮かんでくるなあ。。
最近のコメント