2015年9月14日 (月)

北関東地区豪雨

近年の気候変動による極端な豪雨により、水害がもたらされたというニュースを耳にすることが多くなったが、関東近県でこれだけの被害が出たのはまさに寝耳に水の出来事だった。

特に常総市の鬼怒川堤防決壊は大きな被害をもたらした。まずは被害に遭われた方々に心よりお見舞いを申し上げます。

関東鉄道常総線は、堤防が決壊した地域のちかく、常総市水海道地区に車両基地があり、少なからぬ被害を被って運転ができなくなった。なお、下妻-下館間は14日より運転を再開するようだ。

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今日は偶々水戸線の車窓から下館駅を見たが、ホームには2403が留置中だった。ここから守谷まで乗車したのは一月前のことだったのだけどね。

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走行中の車内なので荒っぽい写真で失礼。

車窓からは雨で稲穂が倒された田んぼや、まだ水が引いてない水たまりなどを見かけた。水戸線も鬼怒川を渡るが、川の水量はまだ多いようだ。
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東武鉄道でも広範囲にわたって被害を受けた。特に橋脚が流されてしまった、宇都宮線の被害は深刻だ。鬼怒川(温泉)方面でもかなりの被害があった。線路だけではなく、これからシルバーウィークに向けて、観光輸送でもその影響は小さくないであろう。

何ができるというわけではありませんが、心より声援をお送りしたいと思います。

2015年7月 3日 (金)

新幹線放火事件

この件、あまり興味本位に取り上げるのもどうかと思うが、話題性の高い事件なので、取り上げておきたい。ごく個人的には、犯人の住所が20年以上前に住んでいた地域に近いらしいことと、巻き込まれて亡くなられた女性が同世代であることが心に引っかかる。実に痛々しい事件だ・・。

あまり取り上げたくない理由は、こういうことは模倣犯を呼びやすいからだ(ウェブでもそう書かれている方の記事を読んだ)。

鉄道は人々の暮らしの中で動いているものであり、そこでの出来事は今の社会そのものだ。毎日、様々な立場の人たちが出会い、共に移動して別れていく。繁華街の雑踏のようなものだ。数年前、そうした繁華街でも、無差別通り魔のような事件が起きた。

今後は鉄道各社も対応策を迫られることもあるかも知れないが、航空機などとは根本的に条件が違うし、持ち込みチェックなどを徹底させることは困難だろう。

本質的には、警備云々の問題ではなく、もっと深い社会全体のありようを問われるような事件だったと思う。自由な社会は、自制心と良識のある市民が構成するものでないと、成り立たないのだ。

2014年2月27日 (木)

最近のニュースから

この時期は鉄道以外にいろいろと行事もあり、撮影などに出かけることもできない。首都圏の鉄道は雪やらなにやらで大変な1ヶ月となってしまったようだ。

模型の方も休業状態。実はレイアウトも年明け以降運休状態。1月から空母「赤城」を作っているが、こちらも工事が滞りがちだ。まもなくKATOからEF10、ついでキハ82系の再生産があるようで、何とか調達したいが、凍結している16番車両の着工も急ぎたいところだ。

前置きが長すぎたが、ニュース。

西武鉄道、4月下旬に再上場へ

先月書いたが、上場審査も通りそうで、時期も固まってきたようだ。

サーベラスでは1株あたりの価値を2000円と見込んでいるそうだ。1000株単位なので、ちょっと手が出せないです。赤坂付近の再開発や、中国のリゾート開発を推進するそうで、大手不動産会社のような株価動向になるのでしょうか?

沿線再開発も進むとのことだ。所沢や石神井公園など、駅施設の改良も進みつつあるが、経年の進んだ施設も多いので、改良を加速してほしいところ。

・・なんだか経済関連ブログみたいな話になってしまった・。

相次ぐ鉄道事故を受け、緊急対策会議
東横線元住吉、京浜東北線川崎など、鉄道事故が相次いだことを受け、太田国土交通大臣は来月にも全国約200社の鉄道会社の安全統括管理者を集め、緊急対策会議を開くと発表。

別に有益な記事も書けそうにないので、川崎の事故のことには触れなかったが、首都圏で立て続けに起きた脱線事故は、多くの人に衝撃を与えたようだ。このほか、16日には小淵沢駅構内では、除雪に使ったEH200が脱線したりしている。


 

(この直後に脱線したそうですが)。
さらにいえば、昨年からずっと世間を賑わしている、JR北海道の保線データ改ざん問題とか、経営の厳しい銚子電鉄も、脱線で長期運休になったりとか、さいきんの国内鉄道はちょっとその安全性に対する信頼を落としつつあるようだ。

それぞれ、全く背景や事情が異なるので簡単にはくくれないが、監督官庁としても捨て置けないところだろうな。

東海道新幹線、最高速度285km/hに:
来月の改正の話ではなく、実施は来年春とのこと。東京-新大阪まで2-3分の短縮となるらしい。私は保守的な人間なので、リニアよりもこういう地道な改良を続けてくれる方が、姿勢として好ましく感じられる。とはいえ、どこかでブレイクスルーすることが必要なこともわかるが。

2013年12月 3日 (火)

メトロノース鉄道事故と、アメリカの鉄道

今年は海外での鉄道事故が本当に多い。まあ、国内でもJR北とか、いろいろ話題はあったが。
メトロノース鉄道はニューヨーク北部を走る通勤鉄道、と言っていいのかしら。ニュース映像を見て30年ほど前の映画、メリル・ストリープの「恋に落ちて」を思い出してしまった。あちらの通勤鉄道は優雅でいいな、と思ったものだ。ハドソン線ではないらしいが、子どもの頃読んだTMS(’75年9月号)で、バー・カー(Bar Car)を紹介していたことも思い出した。近鉄スナックカーみたいなものか。

今回の事故車はプッシュプルの客車らしい。写真を見ていると、内側ディスク、内側台枠の台車のようだ。東急7000系のパイオニア台車はディスクが外にあるが、これとも違うらしい。

今日は何となく、メトロノース鉄道から始まって、アメリカの電鉄つながりで、パシフィック電鉄辺りまでふらふらとウェブを検索してしまった。パシフィック電鉄というと、アニメとのハイブリッド映画「ロジャー・ラビット」を思い出すが、ウィキペディアによると、日本の京急とかの電鉄に大いに影響を与えた鉄道らしい。京急の赤塗装、名鉄のローマン書体、そして関東バスの塗装に至るまで、PEの影響だとしている。PEの電車や、ELを見ていると、戦前の京急や私鉄の電機を思い出して、懐かしい感じがする。戦前の電車用台車はほとんどアメリカ流だ。。TR23もそうだ。阪急(新京阪)100型など、とてもアメリカっぽい。

経営面でも東急や阪急の沿線分譲はPEの手法を参考にした、という。しかし、PE、またはアメリカの鉄道がその後あっという間に経営がたち行かなくなり、路線網もうたかたのごとく消えてしまったのに対し、最初の理念を継承し発展させたのは日本の大手私鉄ということになるそうだ。

というわけで、普段は興味のないアメリカの鉄道に、日本の電鉄のルーツを見いだしたといういう話。70年代のアメ車を見ると、なじみ深い同時期の日本車を思い出して懐かしく思えるのに似ている。フォード グラン・トリノとC130ローレルとかね。

だんだん事故と関係なくなってしまった。

2013年7月27日 (土)

世界中で鉄道事故

なぜか今月は世界中で鉄道事故が起きている・・・。

6日にはカナダで石油貨物列車が暴走、炎上して、沿線の街が火事になってしまった。原因はどうやら人為ミスらしい。

15日にはフランスのパリ郊外で脱線事故。ポイントの整備ミスらしい。列車は130km/hぐらいで走っていたようだ。

24日にはスペインで高速列車の脱線転覆事故。動画を上に掲げた。高速新線から在来線に合流したところで、制限速度を大幅に上回る190km/hを出していたとされる。

スペインの事故については、NHKで曽根悟氏が解説していた。この車両は電機動力だが、2両目に客車改造の電源車をつないでおり、ディーゼル発電機を積んでいたそうだ。映像を見ると、2両目から転覆しかけている。曽根氏の話では、地元の要請で、本来は電化まで待つべきところ、無理矢理電源車をつけて(EDC方式)運行を開始したらしい。電源車は客車を急遽改造したため、重心が高くなって脱線を招いた。そもそも、制限速度を110km/hも上回って運転したのが問題だが。高速道路から一般道に降りると速度感が麻痺するように、運転士の感覚が麻痺していた?

ニュース番組は欄外に視聴者のツイートが表示される。日本の高速鉄道は安全だなあ、という反応が多い。まあそうなんだが、日本では福知山事故があったしなあ。

2013年7月24日 (水)

鉄道玩具、模型が好調 とか・

これも日経新聞の記事;

鉄道をテーマにした玩具や模型の売れ行きがいい。秋田新幹線の「スーパーこまち」や東北新幹線の「はやぶさ」などの新型車両が話題を集めており、鉄道ファン以外の女性や子供にも消費が広がっているようだ。

とあり、続いてプラレール、特に新型車両やプラレールアドバンスの売上が良いこと、フェアの入場者が増えたことにふれ、更にKATOの売上高も5%増と好調、特に「こまち」は女性や子供などに購買層が広がったとしている。また、横浜の原鉄道模型博物館も入場者が予想以上に増えているそうだ。

埋め草的な記事と言われればそれまでだが、模型業界が好調なのは同慶の至りだ。
模型業界の業績など、普段は知るよしもない。思い浮かぶのは、先年廃業した河合商会のこと。アリイも機関車などはあまり出ていなくて(電車はたくさん出ているけど)、マニア向け、コレクター向けになっているので、全体としては市場は縮小気味なのかなあ、と邪推していた。

アリイとかの業績は不明だが、ひょっとしたら中国製産組はコストアップで厳しいのかな、などと、これまた邪推したりしている。KATOは基本国内生産なので、条件的に良いのかな?

2013年4月20日 (土)

さいきんのニュースから

年次決算で忙しい日が続き、だいぶ間が開いてしまった。

再開はとりあえず、最近読んだ新聞記事の話題から。

  1. 西武上場問題:ついに「西武鉄道を応援する会」までできてしまったが、なんだかだんだん論点がずれてきているような気がする。サーベラス側は路線廃止、球団売却などを強要するつもりはない、と何度も言っている。どうも西武経営陣側が、世論を自分たちの味方にしようとセンセーショナルに取り上げたっぽい。経営陣側も人騒がせで、あまり感心できない。
     
    たしかに再上場は会社にとっては大きな目標となるものかもしれないが、上場は会社にもそれなりの負担を要求するものだし、中でよく話して意見がまとまってからやってよ、といいたくなる。
     
  2. 羽田-都心-成田の空港アクセス新線:話としては前からあるが、今回はアベノミクスの「戦略特区」の一環として取り上げられている。年金資金や生命保険の投資マネーを活用する、というのが新しいらしい。
      
     記事では、羽田-新東京(丸の内仲通の地下40mに建設)を18分で結ぶ、とあるが、これは本当か?空港-品川まででも10数分かかるのに、泉岳寺から新線を160km/hで飛ばす?
     
  3. 都営地下鉄の24時間運行化:これも「特区」がらみ。香港から来た人から「東京は夜が早い。不便」とよく言われるので、では向こうは24時間運行か、と思ったら、そんなことはないようだ。ただ、向こうは夜中に出歩いている人がやたらと多い。NYの24時間運行は有名だが。終日運行すると、保守がしにくいようだ。
     
     先週まで、何度も終電で帰ったが、夜遅くなると本数が減るのでラッシュ時並みの混雑になるし、しかも酔っ払いが多いから車内でバタバタ倒れる。実務的には、終電時間は据え置いて、11時以降でも5分間隔ぐらいで運行してくれた方が助かる。
     
     それはともかく、この話にはちょっと引っかかるものがある。24時間運行すれば、車両の運行だけではなく、駅、ホームなどでも、電力消費量が増える。今でも各鉄道会社は、車内の蛍光灯を減らし(明るさが均一でなくて、本が読みにくくて不便!)、列車を減便して「節電」しているというか、させられているのに、これは矛盾してないか?深夜電力は安くて余っていると言われるかもしれないが、以前は夜中に原子力発電の電力を供給して、安くしていたのだ。鉄道会社への節電強要については、未だになにか裏があるのではないかという、疑問を感じている。
     
  4. 村上春樹の新作:ニュースではないが、先週12日に発売になった、村上春樹の「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」、の主人公は、東京西部に路線網を持つ、新宿に本社のある鉄道会社で、駅の設計をしている人、らしい。まだ最初の何ページかしか読んでいないけど。OいOO電鉄ですかね。

2012年11月10日 (土)

蓄電池電車

いつもだと日経新聞の自動記事収集(キーワード「鉄道」)でこういうニュースは拾えるのだが、今回は引っかからなかったな。
形式はEV-E301系と言うそうだ。
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烏山線に投入されるという。
電化区間はパンタグラフから集電しながら、搭載されたリチウムイオン電池に充電。非電化区間では充電池の電力で走行し、烏山駅に設けられた地上設備で充電するそうだ。
烏山線は電化区間と非電化区間を直通し、非電化区間の長さも適切ということで、白羽の矢が立ったようだ。
このスタイルがどの程度普及するのかわからないが、内燃機関を直接動力にする方式は、だんだんなくなってくるのだろうな。現在電化されている区間でも、地上設備を一部撤去するという動きも出てくるかもしれない。

2012年9月 3日 (月)

電気に不自由する時代

7月に鉄道の消費電力2割減 というニュースを紹介したが、9月3日の日経産業新聞では、それをフォローする記事が出ている。

政府の唐突な要請、鉄道会社戸惑う 30年に電力量2割減

鉄道運行に伴う2030年の電力消費量を10年比で2割削減を目指すとした国土交通省の目標値に、鉄道事業者からの反発が相次いでいる。これまで重ねてきた施策を土台としてさらに減少させるという目標値は唐突であり、技術的にも採算性の面でも困難。鉄道の電力消費量(6%)は、機械、鉄鋼、化学工業に告ぎ、食品と肩を並べる大口需要者だが、鉄道には運行本数確保や、安全への配慮も必要。首都圏では東電の値上げに伴うコスト増に頭を悩ませている時期でもある(抄訳)

として、京王のVVVF車両や小田急のLED室内灯、東急や西武の特定規模電気事業者からの電力調達などの努力を例示し、各社とも省エネには積極的に取り組むが、急速な施策にはサービス低下につながると懸念している、国は単に目標を掲げるだけではなく、日常生活や経済活動との両立を考えるなど、具体的なビジョンを示すべき、と結んでいる。

既に私たちは昨年3月以降の節電ダイヤも経験したし、最近では各社の減便ダイヤなどの現象も起きている。しかし、ほとんどの人は鉄道に対し、環境に優しい、エネルギー効率の高い交通機関である、という印象を持っていると思う。前回は人口減少など、社会環境の変化が鉄道の将来に影響するとはたしかに書いたが、エネルギー全体のことを考えると、鉄道だけに省エネを強要するのは明らかにバランスを欠いている。

今は発電所の影響で電力事情が不安定だが、それだから内燃機関にシフトすべきという結論にはなり得ない。ハイブリッド車だって、鉄道のエネルギー効率には全く及ばないだろうし、EVなどは電気食いの非効率な乗り物という事になってしまう。

日本には排ガス規制や石油ショックに圧迫されながらも、それをバネにして世界有数の自動車産業に発展してきた、という歴史がある。しかし、鉄道は第一にサービス産業であり、多くの制約と多大な施設を抱えながら、競合交通機関と闘わなければならないという厳しい環境にある。安易な政策で市民の移動の自由を破壊しないでもらいたいものだ。

2012年8月 1日 (水)

鉄道の消費電力2割削減

引用は日経新聞から;

国 土交通省は全国の鉄道の消費電力量を2030年までに2割削減する方針を決めた。鉄道事業者は日本の電力消費の2%を占める大口需要家。JRや私鉄各社に 消費量の削減で協力を求める。13年度の予算編成に向け環境省と連携し、自家発電設備や蓄電池を導入する補助費として数十億円を要求する方針だ。

 国交省は30日に「エコレールラインプロジェクト推進検討会議」の初会合を開き、目標を打ち出す。会議にはJR7社と東武、西武、近鉄など全国の私鉄15社が参加する予定だ。

 

 鉄道の電力使用量は大口需要家の中で6%の比率を占め、機械(26%)、鉄鋼(13%)、化学工業(10%)に次ぎ、食料品(6%)とほぼ肩を並べる。国交省はこれを30年に2割程度減らす目標を決めた。(後略。7月25日)

 この記事は7月25日(水)付けだが、もっと最近読んだような気がすると思ったら、30日(月)にも短い記事が(会合の終了後)載っていた。2割削減というと結構大きな数字だが、埼京線の205系をE233系に置き換えると4割削減、同じく東武野田線の新型車も4割削減になるとアナウンスしているところを見ると、技術的には難しくないのかもしれない。

 一方では生産者人口の減少と、それに伴う輸送量の減少という問題もあると思う。7月18日の日経新聞朝刊によると、東京の人口は2020年にピークをつけた後は次第に減少し、2100年には713万人と、10年比46%減になるという。さすがに2100年の東京はこの目で見ることもないだろうが、現実問題としては総人口より生産年齢人口は総人口に先んじて減少していくので、通勤輸送等への影響はより早めに出てくるものと思われる。

 首都圏の鉄道は、過去60年以上にわたってある意味異常な状態が続いていた。本来は都市計画そのものから考え直さなければいけない課題のはずだが、各鉄道が徹底した設備投資と創意工夫により、何とかつじつまを合わせてきた。効率化の推進と輸送人口の減少は、これまでの鉄道の形態に何らかの変化をもたらす事になるだろう。

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