193系電車
実家から持ってきました。たしか甥にあげたと思っていたのですが、甥がそっと返してくれたらしい。
要らなかったのか、値札見て貧乏な叔父からせしめるのはまずいと思ったのか。。
自分が買ったのはたぶん、1987~88年頃だったような気がします。実家にあった固定式レイアウトのために取りそろえた車両の一つだったはずです。天賞堂の9200円という値札がついたままですね。この頃消費税なかったのよねえ。。
箱に書かれているように、これはレールクリーニングカーです。クリーニング液を使う湿式ではなく、表面をやすり取ってしまう乾式?です。
そのように書いたのは、どうやらこの製品は後年になってクリーニング機能を外した状態で売られていたらしいことがわかったからです。
わかったのはつい数分前です。書く前に調べてわかった。
もとは普通の動力車と、トレーラーだがモーターを搭載して車輪を回しながらレールを削るクリーニングカーがセットになっていた。このクリーニングカーは、ごらんのように通常の車両としても運転できるように普通の台車も同梱されていた。
普通の台車を取り付けた場合、モーターは通電して回転するが、その動力はどこにも伝わらない。
これがやすり状車輪付き台車。車輪踏面に溝が掘られ、回転することでレール表面を削る。
いまたばこ吸わないから手元にないが、昔は100円ライターていうのがあって、その着火部分がちょうどこんな感じでした・。
前後の車輪は逆方向に回転する。
なので、単体では自走しない。
理論的には前後の車輪がお互いの推進力を相殺して、車輪は回転するが同じところに踏みとどまる形になる。
そうするとどうなるかというと、おわかりのようにレールの同じところをひたすら削ることになる。
本当に削れます(実証済み)。
駅前のバス停で、長時間バスが客待ちしているところのアスファルトがタイヤのところだけへこんだりしますよね。
ああなります。
ですが、以前のトミックスの線路はステンレス製で丈夫だったので、同社のレール上を走る分には問題なかったのかもしれません。
うちの固定レイアウトはPECO、関水、篠原の線路を使用していました。PECO(ファインではない、昔からある方)、関水のポイントのフログはプラ製なので、短時間ならともかく長い時間使うとかなり摩耗してしまいます・。
レール表面を紙やすりで磨くというのは、私が子供の頃はメーカーの説明書にも書いてありましたし、ごく普通のことでした。目の細かい、1000番ぐらいの耐水ペーパーを使うのですが、そうするとすぐに目が詰まっちゃうんですよね。結構力も要るので、シーナリィつきのレイアウトだと周りの樹や建物を破損したりしました。
トミー以前の市販品ではフライッシュマンが登山用機関車の外観で出していたのを覚えています。16番ですが大物車(シキ)の中央下にやすりを貼り付けて、上の荷物でレールを押さえ込むという改造記事を見たことがあります。
ただ、やすりで削る式のクリーニング法は時代と共に廃れてきた感があります。今のメーカーの説明書にどう書いてあるのかわかりませんが、さいきんは湿式の方が普通なんじゃないかな。。最初に掲げたカタログは1992年のもので、上のは2000年のもの。このときは193系もまだカタログに載っており、マルチクリーニングカーは予定品になっています。
いまうさぎ鉄道では削る式の手入れはやっていません。トミックスのクリーニング液を、KATOの車輪用綿棒につけて拭いているだけです。ちょっと器用なやり方になりますが、柄が長いのでかえってやりやすい。
これが動力車かな。実物は首都圏の山手線等がATC化されたのに合わせて登場したと記憶しています。配給電車や牽引車なども、同じ頃に新しくなりましたね。あの頃の山の手貨物線とか、結構懐かしいね。ちょっと話それるけど・。
これより前、1973年に191系というのが登場していて、それは181系の改造でしたが、193系は新製車です。191系は正面が電気釜式ですが、改造車故壁にぶつかってつぶれたような平面になっています。逆に車体断面は191系が特急車そのものなのに対し、193系は急行型ふうの裾絞りとなっています。キヤ191系になると裾絞りもない平板となってしまうなど、いろいろ個性がありますね。。
ちなみに模型はスプリングウォーム式の動力ですが、きわめてスムーズで音も小さいです。車体は80年代前半のトミックスのもので、適度に繊細かつがっしりした作りで、模型と言うよりモノというか製品としてよくできていると思います。
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