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2013年12月21日 (土)

GCより手書きイラスト

形式図ではなく、スケールイラストという呼び方で、車両の側面図をイラスト風に描いたのが元機芸出版社の片野正巳氏だ。「陸蒸気からひかりまで」掲載のイラストは、TMSに1961年から1963年まで掲載されたという。
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当時のタイトルは陸蒸気からこだままでだったそうだ。初期の絵はフリーハンド的な、より絵に近い書き方で、影の表現も斜線や墨ベタによる方法だった。
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要所要所に魅力的なカット絵が入っていた。蒸機動車のイラストなど、イマジネーションをそそられる素敵な絵だった。

1970年の「私鉄電車プロファイル」では、正面図も書かれるようになり、全長などの情報も加えられてより図面に近くなった。代わりに、床下機器がシルエットになっている。
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スケールはいずれも1/150。私が買ったのは1975年(受験中だったが、誕生日のプレゼント)で、当時Nの私鉄電車は皆無(というか、国内の電車は103系だけ)だったが、これらのイラストを見ていると、Nでこんな電車ができたらどんなだろう、とすごく想像力を刺激された。

自分の人生に、一番影響を与えた鉄道本である。

片野氏がこのジャンルの創始者かどうかわからないが、そういえば小学校4年生の時に買ってもらった、学研の図鑑「機関車・電車」も、形式図風イラストが載っていた。いずれにしても、これだけまとまった数のイラストを集成したのは、当時画期的だったことに間違いはない。
ずいぶんたってから、別の方がTMSに紀行文風の文書にイラストを添えた連載を書かれていたが、画風はやはり片野氏流だった。

時代が移って、今はCGでイラストが描けるようになった。鉄道車両は同じ幅の窓をいくつも書いたり、同じ形のベンチレータを書いたりと反復作業が多く、CGで描くのにとても適している。逆にいえば、手書きイラストは形が不揃いになりやすいし、余りメリットがないことになる。

ウェブを見ていると、素敵なCGイラストをいくつも見ることができる。中には背景が流れる(=走っている)ものもある。片野氏も、CGで描き直したイラストをRM誌に連載し、単行本も出ている。

イラストとしては以前の「陸蒸気から」より数等細かくてきれいだし、資料価値も高い気がするが、反面今までのイラストより心そそられるものが少なくなった気がする。
贅沢な話だが、何となくきれいすぎて冷たい感じがするのだ。窓ガラスの表現も画一的で、実感がない。とはいえ、電車のイラストでは床下機器の表現は非常に参考になる。実物の写真では暗かったり、影になっていたりしてわからない部分が多い(どうやって調べたのかな?)。

作家ごとの個性がわかりにくくなったCGイラストだが、やはり細かなところで、仕上がりの違いはあるようだ。最近出ている急行電車のムック本は、CG側面図が多用されているが、ややおざなりで丁寧さに欠ける。交友社から出た国鉄車両のイラスト風図面では、上面図に床の木目模様が表現されていたりする。こうしたディティールの取捨選択に、個性が表れるようだ。

私も絵は描くが、CGは習う機会を逸してしまった。漫画用の安いタブレットや、スマホアプリは持っているが、これで片野氏のような電車はかけない。
3DCGになると更に難易度が上がるが、これも世の中にはため息が出るほど、きれいなイラストを描く人がいる。まだ模型を作った方が楽そうだな。
下は10年以上前に描いて、昔やっていたホームページにも掲載した参急2200。昔の写真をベースに描いたもの。これでもプロの漫画家なら、剽窃と言われてしまうかな。
2200l

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